【26】ある胃癌患者さんの軌跡

日時:2013年1月22日 19時~21時

会場:亀田総合病院13階ホライゾンホール

幹事:亀田総合病院 感染症科 三河貴裕

テーマ:ある胃癌患者さんの軌跡

内容:

70歳代のある胃癌患者さんが、どのように発見され、どのように亡くなっていったか。関係した医師の連続するプレゼンテーションで追ってみました。
①患者とその背景、胃癌発見までの経緯 鴨川国保病院 内科・小児科 関先生
患者さんが奥様の主介護者であったこと、家族がどのように関わっていたかを提示していただき、その途上で胃癌が発見された経緯をご説明いただきました。また、大きな病院に紹介する際に注意していることもご解説いただきました。
②胃癌の発見、精査 亀田総合病院 消化器内科 平井先生
亀田総合病院で行われている胃癌診療の詳細と、検査の意味、本患者さんに行った検査とその結果、外科に引き継ぐまでを学術的な内容を含めてご解説いただきました。
③胃癌の手術と術後 亀田総合病院 外科 草薙先生
一般的な胃癌の手術と再建方式、本症例で行われた手術と術後経過、極めて進行したがんだったが、手術によってその後1年は小康状態を保つことができた。これが外科医が本症例にできる最大限だったのではないかとご解説いただきました。
④術後補助化学療法と術後の外来フォロー 亀田総合病院 腫瘍内科 尾崎先生
胃癌術後の化学療法と患者への説明、外来フォローについてご解説いただきました。
⑤がん再発、入院、緩和医療 亀田総合病院 感染症科 三河
発熱、食欲低下で入院し、がんの再発が発見された経緯、胃癌患者の緩和療法、転院に至った経緯について説明しました。
⑥看取りまで 鴨川国保病院 内科・小児科 関先生
転院から、奥様との関係、看取りまでをご解説いただきました。

幹事から終了後の一言:

ある患者さんを、診療した医師が連続してプレゼンするという初めての試みを行ってみました。ディスカッションを行う時間が十分とれませんでした。日頃地域医療機関の方々の前に出てこない亀田総合病院の医師が多数参加された(特に消化器内科)のが良かったと思っています。もっと時間があればたくさん話し合いや顔合わせができたなあと思います。半日あればなあ、と。(難しいですが)
終了後、たくさんの人から激励の言葉をいただきましたが、特に井合先生からいただいた「疑問やくすぶりが残っていた方が、その後いろいろ考えていいんだよ」という言葉が印象に残りました。皆さんからも感想を是非いただければと思っています。

参加者数(職種別):

医師(歯科医師含む) 22名   看護師 20名   PT 10名   歯科技工士 2名
CM1名  鍼灸師1名  相談員20名  その他12名

参加施設数:16施設 88名